インフルエンザは毎年流行するとわかっていますから、皆さんも予防接種やマスク、手洗いうがいなど様々な対策をとっていると思います。インフルエンザは発症前にある潜伏期間のうちに薬で症状を抑えることが可能です。こちらでインフルエンザと薬について紹介していきます!

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タミフルというインフルエンザ対策の救世主

せきが出る女性

インフルエンザを治療するために、抗ウィルス薬であるタミフルを服用する方法があります。
タミフルは日本で一番ポピュラーなインフルエンザの治療薬で、医療機関でインフルエンザと診断されると必ずと言っていいほど処方されるお薬です。
抗生物質が効かないウィルス性の病気であるインフルエンザに対して高い治療効果を持つタミフルは、「インフルエンザ対策の救世主」と呼ぶべき存在です。
自覚症状が出ていない潜伏期間中にタミフルを服用すれば、非常に高い予防効果を発揮します。

タミフルには有効成分として「リン酸オセルタミビル」と呼ばれる物質が含まれています。
経口投与でも抗ウィルス効果を発揮するのでカプセル剤の錠剤ですが、子供用としてシロップタイプの飲み薬もあります。
いずれも有効成分が含まれていればインフルエンザウィルスの増殖を抑制することができるので、薬を飲むだけで抗ウィルス効果が期待できます。

タミフルに含まれる有効成分は、潜伏期や症状が出始めた初期の段階で体の細胞に感染したインフルエンザウィルスが大量に増殖をする作用を防ぐ効果があります。
気管に入り込んだインフルエンザウィルスは細胞の遺伝情報を書き換えて、ウィルスを大量生産して放出します。
タミフルには、感染した細胞内で生産されたウィルスが放出されるのを防ぐ作用があります。
製造されたウィルスが細胞内に“監禁”されてしまうことで、他の細胞に感染することができなくなり、病原体が爆発的に増殖するのを防ぎます。

タミフルに含まれる成分にはインフルエンザウィルスの増殖スピードを抑制する働きがありますが、既に放出されてしまったウィルスに対する殺傷効果はありません。
そのため、既に増殖して体内に放出されたウィルスを体の免疫細胞が攻撃している間は、発熱などの症状が出ることがあります。
ウィルスが100万個程度まで増殖すると免疫細胞が攻撃を開始して高熱などの症状が出ますが、その後も1日~2日間程度は新たなウィルスの製造が続けられます。
このため症状が出た後でも早い段階でタミフルを服用すれば、体中のウィルスを死滅させるまでの期間を短縮させることができます。

タミフルの使い方

タミフルの利用方法ですが、潜伏期または発症から48時間以内の早い段階に服用する必要があります。
この理由は、発症から3日以上経過した頃には既にウィルスの増殖が止まり、免疫細胞や抗体の働きで病原体の数が急激に減少しているからです。

自覚症状が出ていない潜伏期にタミフルを服用することは、爆発的にウィルスが増殖するのを抑えるのに非常に効果的です。
実は、タミフルなどの抗ウィルス薬は自覚症状が出る前に投与するのが一番理想的です。
そのため、タミフルは子供や年配者に限り予防薬としても医療機関で処方されています。
受験や旅行前などでインフルエンザにかかると困るという場合には、予防のためにタミフルを服用しておくことができます。

一般的に細菌性の病気に強い効果を発揮する抗生物質は腸内の細菌を殺してしまうため、非常に高い頻度で下痢などの副作用が出ます。
そのため、抗生物質と一緒に整腸剤も処方されるケースがほとんどです。
これに対して抗ウィルス薬のタミフルには、副作用が出にくくて安全性が高いという特徴があります。
このため、予防目的で服用することができるのです。

ごく稀にタミフルを服用した患者の中に下痢や吐き気・腹痛などの副作用が出るケースがありますが、軽い症状であれば特に問題はありません。
もしも尿の量が減少したり血便が出る場合には、ただちに服用をやめて医師の診察を受ける必要があります。
ただし下痢や吐き気などの症状は薬の副作用ではなく、インフルエンザ自体の症状である可能性が非常に高いです。

子供がタミフルを服用した結果、一時的に精神異常や異常行動などの脳に副作用が出たとの報告例があり、薬の副作用が疑われたことがあります。
ただし子供の異常行動や精神異常はインフルエンザによる高熱の際にのみ発症しているため、薬の副作用ではなくてインフルエンザの症状である可能性の方が高いと考えられています。
タミフルを服用していなくても、高熱が原因で異常行動を起こす子供のインフルエンザ患者もいるからです。